9月17日と18日の2日間に渡り、大田区産業プラザPiOでクラブ選手権が開催されました。
この大会は国内では珍しいチーム戦で、JCA登録団体が参加資格を持ちます。大学生チェスプレイヤーにとっても一大イベントで、毎年クラブ選手権を機に公式戦デビューする人が多いようです。昨年できたばかりの当サークルは今回が初出場でした。
チームは4名+補欠0~2名の最大6名で構成されるのですが、大会2日目である月曜日に授業のあるメンバーが多かったため、人数を揃える段階で苦労しました。結局上智大学から1年生を1人助っ人に借り、人数ギリギリでなんとかエントリーすることができました。そのうち2人を除いて全員が公式戦未経験者だったため、チームの平均レートは894。エントリーした36チーム中、リスト最下位でのスタートでした。
メンバーは富井(2年)、土井(2年)、矢島(1年)、遠山(1年)、森井(1年)、西岡(上智1年)です。
スイス式6回戦で持ち時間は50分+1手30秒。4ボードの試合結果によってチームとしての勝敗が決まります。せっかくなので各ラウンドでの内容を簡単に紹介します。
1R:vs 東京A(負け)
一部のメンバーが大会前日に泊まりこみでトレーニングをしていたのですが、そのせいで寝不足になってしまいパフォーマンスに影響しました。睡眠の重要性を痛感します。
2R:vs 東京大学A(負け)
大学生チームとあたり、全ボード各上相手に奮闘しました。2番ボードで相手が優勢にも関わらず時間落ちしてしまうというアクシデントがあり、1ポイントを得ましたがチームとしては順当に負けてしまいました。
3R:vs ソフィアA(ドロー)
ここにきてソフィア、つまり上智大学のチームとあたりました。前述した通り上智からは1人助っ人を借りていたため、本来同じサークルであるメンバー同士の対決が起こってしまいました。複雑な事情を背負ったその直接対決を含め、1年生の活躍により2勝。チームとしてはドローでした。
4R:vs 慶應義塾大学OB-C(勝ち)
相手はベテランである慶應OBの方々。ここからは日が変わり2日目であるため、あたりが優しくなったことと睡眠をとったことで調子が回復し始めます。チームとして初の嬉しい勝利です。
5R:vs 東北大学D(ドロー)
再び大学生チームにあたりました。疲労が溜まってきましたが、もう少しポイントを稼ぎたいところです。周りの様子を窺うと、どのボードもいい勝負をしているようでした。結果はドローです。
6R:vs 東京バイリンガルC(負け)
最終ラウンドは1番ボードがレーティング2000超えの強者でした。それでもなんとか一矢報いようと健闘し、優勢になることができましたが、結果は攻め切られて負け。その他4番ボードでは局面がほぼイコールにも関わらず投了してしまうという事件がありましたが、本人は反省しているようでした。チェスではメンタル面も非常に重要です。
チームの最終結果は2.0/6.0で30位でした。
決していい順位とは言えませんが、リスト最下位だったことを考えるとそれなりに頑張れたといっていいでしょう。
今回公式戦デビューをした1年生は、相手とレーティングをかけた真剣勝負を通して、勝利の喜びや敗北の悔しさを経験できたと思います。少しでもそういったことを感じて、もっとチェスをしたい、強くなりたいと思ってくれたら嬉しいです。これを機会に積極的に公式戦に参加してほしいですね。
対局してくださったチームの方々、ありがとうございました。参加者の皆さん、お疲れ様でした!